ECプラットフォームの種類やECサイトとの違いについて!代表的な大手企業も解説

ECプラットフォームとは?初心者向けに基本から種類、選び方、費用、構築の流れ、最新トレンドまで網羅的に解説。ネットショップ開設の疑問を解決し、最適なプラットフォーム選びをサポートします。

2025-05-12
Category:
ECプラットフォーム

「ネットショップを開設したいけど、何から始めればいいの?」「ECプラットフォームってよく聞くけど、一体何?」そんな疑問をお持ちではありませんか?

この記事では、ECサイト構築・運営の基盤となる「ECプラットフォーム」について、初心者にも分かりやすく解説します。ECプラットフォームの基本から、種類、選び方、構築の流れ、さらには失敗しないためのポイントや最新トレンドまで網羅的にご紹介。ぜひ最後までご覧ください。

ECプラットフォームとは?

ECプラットフォームとは、オンラインで商品を販売するためのECサイト(ネットショップ)を構築し、運営するために必要なシステムや機能群を提供する基盤(プラットフォーム)のことです。

具体的には、以下のような機能がオールインワンで提供されたり、選択して利用できたりします。

  • ECサイト構築機能: デザインテンプレート、HTML/CSS編集機能など
  • 商品管理機能: 商品登録、在庫管理、価格設定など
  • 注文管理機能: 受注処理、入金確認、配送管理など
  • 決済システム連携機能: クレジットカード決済、コンビニ決済、銀行振込など多様な決済手段との連携
  • 顧客管理機能: 顧客情報登録、購入履歴管理、メールマガジン配信など
  • マーケティング・集客支援機能: SEO対策設定、クーポン発行、ポイントシステム、SNS連携など

従来、ECサイトを構築するには専門的な知識や多大な開発コストが必要でしたが、ECプラットフォームの登場により、比較的容易に低コストでネットショップを開設・運営できるようになりました。そのため、個人事業主から大企業まで幅広い層に利用されています。

ECプラットフォームを利用する主なメリット

1)専門知識が少なくてもECサイトを始めやすい: プログラミングなどの専門知識がなくても、直感的な操作でサイト構築や運営が可能です。

2)開発コストと時間を削減できる: 自社でシステムを開発するよりも大幅にコストと時間を抑えられます。

3)豊富な機能が利用できる: 商品管理から決済、集客まで、ECサイト運営に必要な機能が揃っています。

4)セキュリティ対策が施されている: クレジットカード情報の保護など、セキュリティ対策はプラットフォーム側で提供される場合が多いです。

5)最新機能へのアップデート: 市場の変化に合わせて新しい機能が追加・改善されていくことが期待できます。

ECプラットフォームとECサイトの違い

「ECプラットフォーム」と「ECサイト」は混同されやすい言葉ですが、明確な違いがあります。

  • ECサイト (Eコマースサイト、ネットショップ): 実際に消費者が商品やサービスを購入できるオンライン上の店舗そのものを指します。例えば、Amazon.co.jpや楽天市場の個々のショップページ、自社ブランドのオンラインストアなどがECサイトにあたります。
  • ECプラットフォーム: そのECサイトを構築し、運営するためのシステムやサービス、土台となるものです。

例えるなら、ECサイトが「家」だとすると、ECプラットフォームは「その家を建てるための土地、設計図、建築ツール、インフラ設備一式」のようなイメージです。

ECプラットフォームという土台の上に、個々のECサイトが構築・運営されます。

ECプラットフォームの種類

ECプラットフォームにはいくつかの種類があり、それぞれ特徴やメリット・デメリット、向いている事業規模が異なります。代表的な種類を理解し、自社の目的や状況に合わせて選ぶことが重要です。

近年では、手軽さと機能性を両立したSaaS型クラウドECが主流になりつつあります。

ECプラットフォーム大手企業例一覧

【重要】

  • 料金プランや手数料は改定されることがあります。最新かつ詳細な情報は、必ず各サービスの公式サイトにてご確認ください。
  • 以下に記載する料金は、特に注記がない限り税抜価格の場合があります。実際の契約時には税込価格をご確認ください。
  • 多くのプラットフォームでは、複数の料金プランが用意されており、機能やサポート内容が異なります。自社の規模や目的に合ったプランを選ぶことが重要です。

手軽に始められるSaaS型/ASPカートの代表例

これらのプラットフォームは、初期費用を抑え、専門知識がなくても比較的簡単にネットショップを開設・運営できる点が特徴です。個人や小規模事業者、初めてECサイトを立ち上げる方に向いています。

1. BASE (ベイス)

特徴:

BASEは、「お母さんも使える」をコンセプトに掲げ、誰でも簡単にネットショップを作成できることを目指しているプラットフォームです。

大きな特徴として、初期費用や月額費用が無料のプランが用意されており、気軽にネットショップ運営を始められる点が挙げられます。

デザイン面では、無料または有料の豊富なデザインテンプレートが提供されているほか「BASE Apps」という機能拡張サービスも充実しています。

集客支援としては、BASEが運営するメディアへの掲載機会が設けられていることや、Instagramとの販売連携機能などが利用可能です。

また「Pay ID」という購入者向けのアカウントシステムがあり、これによりリピート購入を促しやすくなっています。

販売形態についても、定期便、予約販売、デジタルコンテンツ販売など、多様なニーズに対応しています。

料金プラン (目安):

スタンダードプラン:

  • 初期費用: 無料
  • 月額費用: 無料
  • サービス利用料: 3%
  • 決済手数料: 3.6% + 40円/件

グロースプラン:

  • 初期費用: 無料
  • 月額費用: 5,980円 (年払いの場合、月あたり4,983円)
  • サービス利用料: なし
  • 決済手数料: 2.9%

2. STORES (ストアーズ)

特徴:

STORESは、ネットショップ開設だけでなく、キャッシュレス決済、POSレジ、ネット予約システムといった、商売のデジタル化を幅広く支援する複数のサービスを提供しています。

特徴的なのは、無料のフリープランでも本格的なネットショップを開設できる点です。

デザインテンプレートはシンプルでカスタマイズしやすく、一部プランではHTMLやCSSの編集も可能です。

機能面では、定期便、予約販売、電子チケット販売、まとめ割引など、豊富な機能が揃っています。

また、「スピードキャッシュ」という売上金の早期振込サービスも提供されていますが、これには審査が必要で手数料も発生します。

実店舗との連携を考慮したPOSレジ機能も備えています。

料金プラン (目安):

フリープラン:

  • 初期費用: 無料
  • 月額費用: 無料
  • 決済手数料: 5%

スタンダードプラン:

  • 初期費用: 無料
  • 月額費用: 2,980円 (年払いの場合、月あたり2,682円程度になる場合も)
  • 決済手数料: 3.6%
  • 独自ドメイン、HTML/CSS編集、アクセス解析など機能が充実。

※別途、振込手数料などがかかる場合があります。

3. Shopify (ショッピファイ)

特徴:

Shopifyはカナダ発のサービスで、世界最大のECプラットフォームとして知られています。日本市場にも本格的に展開しており、利用者が急増しています。

その特徴は、豊富で洗練されたデザインテンプレートと、高いカスタマイズ性にあります。

「Shopify App Store」には数千ものアプリが用意されており、これらを利用することで機能を非常に柔軟に拡張できます。

特に越境ECに強く、多言語対応や多通貨対応、海外発送設定などが容易に行える点は大きな強みです。

SNS連携もスムーズで、Facebook、Instagram、Pinterestなどと連携でき、POSシステムとの連携も可能です。

さらに、マーケティング機能や分析機能も充実しています。

料金プラン (目安):

  • ベーシック: 月額33USドル (または日本円での相当額。為替により変動)
  • スタンダード: 月額92USドル (同上)
  • プレミアム: 月額399USドル (同上)

※上記は基本的な月額料金です。別途、取引手数料(Shopify ペイメント以外を利用する場合)や決済手数料がかかります。Shopify ペイメント利用時の決済手数料はプランにより異なります(例:ベーシックで国内発行カード3.55%~)。

※プランによって利用できる機能、スタッフアカウント数などが異なります。

※無料トライアル期間があります。

4. カラーミーショップ

特徴:

カラーミーショップは、GMOペパボ株式会社が運営する、国内でも老舗のネットショップ作成サービスで、多くの導入実績があります。

特徴として、無料または有料の豊富なデザインテンプレートが利用できるほか、HTMLやCSSによるカスタマイズも可能です。

また、「アプリストア」を通じて機能拡張が行え、販売形態については定期購入・予約販売・BtoB販売・卸売機能など、多様なニーズに対応しています。

サポート体制も充実しており、一部プランでは電話サポートが受けられたり、セミナーが開催されたりしています。

フリープランから、本格的な大規模ショップ向けのプランまで幅広く用意されているのも特徴です。

料金プラン (目安):

フリープラン:

  • 初期費用: 無料
  • 月額費用: 無料
  • 販売手数料: 6.6% + 30円/件(決済手数料含む、Amazon Payの場合は別途)

レギュラープラン:

  • 初期費用: 3,300円
  • 月額費用: 4,950円
  • 販売手数料: なし(別途決済手数料はプラン・決済方法により異なる)

ラージプラン、プレミアムプランなど、より大規模なショップ向けのプランもあり。

※別途、決済方法ごとの手数料がかかります。

カスタマイズ性と機能性を重視するクラウドEC/パッケージの代表例

これらのプラットフォームは、中規模以上のECサイト運営や、より独自性の高いサイト構築、細やかな顧客対応を目指す事業者に向いています。SaaS型/ASPカートよりも費用は高くなる傾向がありますが、その分、機能の網羅性やカスタマイズの自由度、サポート体制が充実しています。

5. MakeShop (メイクショップ)

特徴:

MakeShopはGMOメイクショップ株式会社が運営。流通総額で11年連続No.1の実績を誇っています(2022年時点)。

豊富な機能が標準で搭載されており、特に「アイテムポスト」を利用した大手モールへの出品連携など、集客機能に強みがあります。

BtoB機能、定期購入、予約販売、会員ランク機能といった、高度な販売戦略にも対応可能です。

デザインテンプレートも多数用意されており、HTMLやCSSによるカスタマイズも行えます。

サポート体制としては、電話サポートや専任アドバイザーによる手厚いサポートが特徴です。

また、大規模サイト向けのカスタマイズプランとして「MakeShopエンタープライズ」も提供されています。

料金プラン (目安):

プレミアムプラン:

  • 初期費用: 11,000円
  • 月額費用: 12,100円 (年間契約の場合、月あたり11,000円)
  • 販売手数料: 0円

※別途、決済手数料がかかります。

※より上位のプランとして「MakeShopエンタープライズ」があり、こちらは個別見積もりとなります。

6. futureshop (フューチャーショップ)

特徴:

futureshopは株式会社フューチャーショップが提供するプラットフォームで、顧客中心の「個客」対応を重視した機能が豊富に揃っています。SaaS型でありながら高いカスタマイズ性と豊富なAPI連携が特徴で、外部システムとの連携により独自性の高い店舗構築を実現できます。

「futureshop omni-channel」というサービスを利用すれば、実店舗との顧客情報やポイントの共通化など、OMO戦略の支援も受けられます。

リピート顧客育成のためのCRM機能も充実しており、会員ランク設定、ステップメール配信、クーポン発行などが可能で、デザインの自由度が高く、CMS機能としてブログ機能も搭載されています。

サポート体制も評価が高いプラットフォームです。

料金プラン (目安):

Standardプラン群 (例: futureshop Standard):

  • 初期費用: 5万円台~
  • 月額費用: 2万円台~

Goldプラン群 (例: futureshop Gold): より大規模な店舗向け

  • 初期費用: 10万円台~
  • 月額費用: 5万円台~

※上記は目安であり、具体的な料金は公式サイトでご確認ください。別途決済手数料、オプション費用などがかかる場合があります。

7. ebisumart (エビスマート)

特徴:

ebisumartは株式会社インターファクトリーが提供するクラウドECプラットフォームです。

このプラットフォームは、SaaSのメリットである常に最新の状態で利用できる点やインフラ管理が不要である点と、パッケージのメリットである高いカスタマイズ性を両立させています。

スモールスタート向けの廉価版プランとして「ebisumart zero」も提供開始されましたが、それだけでなく中規模から大規模のECサイト、BtoB向けのECサイト、オムニチャネル構築などに強みを持っています。

セキュリティの高さも特徴で、2022年度実績で年間平均稼働率99.98%以上を謳う安定性があります。

定期的なバージョンアップにより、常に最新の機能を利用できるのも魅力です。API連携が豊富で、外部システムとの連携も柔軟に行えます。

料金プラン (目安):

個別見積もりが基本となります。企業の規模や要望に応じて柔軟なプランニングが可能。

ebisumart zero:

  • 初期費用: 30万円~
  • 月額費用: 3万円~

ebisumart本体は、月額費用が数十万円~となるケースが多いようです。詳細はお問い合わせが必要です。

8. ecbeing (イーシービーイング)

特徴:

ecbeingは株式会社ecbeingが提供するECサイト構築プラットフォームで、中規模から大規模のECサイト構築において豊富な実績があります。

提供形態としては、パッケージ型とクラウド型(SaaS)の両方があり、高いカスタマイズ性と豊富な標準機能を有します。

BtoCはもちろん、BtoB、モール構築、オムニチャネル対応など、幅広いビジネスモデルに対応。マーケティング支援やコンサルティングといった、ECサイト運営をトータルでサポートする体制も整っています。

アパレル、食品、化粧品など、様々な業種での導入実績があります。

料金プラン (目安):

  • 個別見積もりが基本となります。構築するサイトの規模、必要な機能、カスタマイズの度合いによって大きく変動します。
  • 一般的に初期費用は数百万円~、月額費用も数十万円~となることが多いようです。詳細はお問い合わせが必要です。

高い自由度を誇るオープンソースの代表例

オープンソースのECプラットフォームは、ソースコードが無償で公開されており、ライセンス費用がかからない点が大きなメリットです。自由にカスタマイズできる反面、構築・運用には専門知識が必要となり、セキュリティ対策や保守も自己責任となります。

9. EC-CUBE (イーシーキューブ)

特徴:

EC-CUBEは株式会社イーシーキューブが開発・提供する、日本発のオープンソースEC構築システムで、国内No.1のシェアを誇ります。

ソフトウェア自体は無料でダウンロードして利用可能で、特徴としてデザインテンプレートやプラグインと呼ばれる拡張機能が豊富にあり、開発者や利用者のコミュニティも活発です。

PHPで開発されており、比較的カスタマイズしやすく、利用にあたっては自社サーバーにインストールする必要がありますが、EC-CUBEに対応した制作会社やクラウドホスティングサービスも多数存在し、サポートを受ける選択肢もあります。

また、定期的なバージョンアップが行われています。

料金プラン (目安):

ソフトウェア自体: 無料

別途かかる費用:

  • サーバーレンタル費用
  • ドメイン取得・維持費用
  • SSL証明書費用
  • 決済代行会社との契約・手数料
  • デザインテンプレート購入費用(有料の場合)
  • プラグイン購入費用(有料の場合)
  • カスタマイズを外部に依頼する場合の開発費用
  • 保守・運用費用

※構築やカスタマイズを制作会社に依頼する場合、数十万円~数百万円規模になることもあります。

※EC-CUBEの公式クラウド版「ec-cube.co」もあり、こちらは月額制で利用できます。

ポイント

以上が、代表的なECプラットフォームの概要です。 各プラットフォームには無料トライアル期間やデモ環境が用意されている場合が多いので、実際に触ってみて操作感や機能を確認することをおすすめします。

ご自身のビジネスの目的、規模、予算、必要な機能、そして将来の展望などを総合的に考慮し、最適なプラットフォームを選んでください。

ECプラットフォームの選び方

数多くのECプラットフォームの中から、自社に最適なものを選ぶためには、以下のポイントを総合的に比較検討することが重要です。

目的・事業規模・将来性

  • 何を販売したいのか?(商品・サービスの種類、点数)
  • 現在の事業規模は?月商目標は?
  • 将来的にどの程度まで事業を拡大したいか?(機能拡張、多店舗展開、越境ECなど)

必要な機能

  • 必須機能は何か?(例: 定期購入、予約販売、BtoB向け卸機能、多言語対応など)
  • 標準機能でどこまでカバーできるか?オプション機能は充実しているか?

費用(コストパフォーマンス)

  • 初期費用、月額費用、販売手数料、決済手数料はいくらか?
  • オプション機能の追加費用、カスタマイズ費用は?
  • 隠れたコストはないか?(例: サーバー費用、ドメイン費用、SSL証明書費用など)
  • 費用対効果は見合っているか?

カスタマイズ性(デザイン・機能)

  • デザインテンプレートの豊富さ、編集の自由度は?
  • HTML/CSS/JavaScriptの編集は可能か?
  • 独自の機能を追加しやすいか?(API連携など)

サポート体制

  • 問い合わせ方法(電話、メール、チャット)と対応時間は?
  • マニュアルやFAQは充実しているか?
  • 導入支援や運営コンサルティングはあるか?(有償/無償)

セキュリティ

  • クレジットカード情報の保護対策(PCI DSS準拠など)は万全か?
  • 不正アクセス対策、常時SSL対応は?
  • サーバーの安定性、稼働率は?

集客力・マーケティング機能

  • SEO対策のしやすさ(URL正規化、metaタグ設定など)は?
  • ブログ機能、SNS連携機能、広告連携機能はあるか?
  • 顧客分析機能、CRM機能は充実しているか?

操作性・使いやすさ

  • 管理画面は直感的で分かりやすいか?
  • 商品登録や受注処理はスムーズに行えるか?
  • 無料トライアルやお試しプランで実際に操作性を確認できるか?

ポイント

これらのポイントをリストアップし、優先順位をつけながら比較検討を進めましょう。いくつかのプラットフォームの資料請求をしたり、無料プランで試してみるのがおすすめです。

ECプラットフォームを使ったECサイト構築の流れ

ECプラットフォームを利用してECサイトを構築する一般的な流れは以下の通りです。

1.企画・要件定義

  • ECサイトの目的、ターゲット顧客、販売する商品・サービス、コンセプトを明確にします。
  • 必要な機能、予算、スケジュールなどを具体的に洗い出します。

2.ECプラットフォームの選定・契約

  • 上記の「選び方」を参考に、自社に最適なECプラットフォームを選定し、契約します。

3.ドメイン取得・サーバー設定(必要な場合)

  • 独自のドメイン名を取得します。SaaS型などではプラットフォーム側が用意する場合もあります。
  • パッケージ型やオープンソースの場合は、サーバーの準備・設定が必要になることがあります。

4.サイトデザイン・構築

  • プラットフォームが提供するデザインテンプレートを選択、またはカスタマイズして、ECサイトの見た目やレイアウトを構築します。
  • ロゴやブランドカラーを設定し、独自性を出します。

5.商品登録・コンテンツ作成

  • 販売する商品の情報(商品名、価格、説明文、画像など)を登録します。
  • 会社概要、利用規約、プライバシーポリシー、よくある質問などのコンテンツページを作成します。

6.決済システム・配送設定

  • クレジットカード決済、銀行振込、コンビニ決済など、導入する決済方法を設定・連携します。
  • 配送業者との連携、送料設定、配送地域の設定などを行います。

7.特定商取引法に基づく表記などの法的準備

  • 法律で定められた「特定商取引法に基づく表記」ページを作成・掲載します。
  • その他、必要な許認可があれば取得します。

8.テスト・最終確認

  • 実際に商品をカートに入れて購入するまでの流れをテストし、表示崩れやエラーがないか確認します。
  • スマートフォンやタブレットなど、異なるデバイスでの表示も確認します。

9.公開・運用開始

  • 最終確認後、ECサイトをインターネット上に公開し、運営を開始します。
  • 集客施策(広告、SNS運用、SEO対策など)を実施し、売上向上を目指します。

ECプラットフォームで失敗しないためのポイント

ECプラットフォーム選びやECサイト運営で後悔しないために、以下のポイントを押さえておきましょう。

目的を明確にする

「なぜECサイトを始めたいのか」「何を達成したいのか」という目的が曖昧なままでは、適切なプラットフォーム選びも運営もできません。具体的な目標を設定しましょう。

費用だけで選ばない

初期費用や月額費用の安さだけで飛びつくと、後々必要な機能が不足していたり、カスタマイズ性が低くて事業拡大の足かせになったりすることがあります。トータルコストと機能のバランスを見極めましょう。

拡張性を考慮する

最初は小規模でも、将来的に事業が成長した場合に備え、機能追加やプラン変更が柔軟に行えるか、外部システムとの連携は可能かなどを確認しておきましょう。

ターゲット顧客の視点を忘れない

デザインにこだわりすぎるあまり、ユーザーにとって使いにくいサイトになっては本末転倒です。ターゲット顧客がスムーズに買い物できる導線設計や情報提供を心がけましょう。

集客方法を事前に検討する

どんなに素晴らしいECサイトを作っても、お客様が来なければ意味がありません。プラットフォームが集客機能(SEO対策、SNS連携など)を備えているか、また、自社でどのような集客施策を行うかを事前に計画しておきましょう。

サポート体制を確認する

特に初心者の場合、トラブル発生時や不明点があった場合に、迅速かつ丁寧なサポートを受けられるかは非常に重要です。無料トライアル期間などを利用して、サポートの質も確認しておくと安心です。

セキュリティ対策を軽視しない

お客様の大切な個人情報や決済情報を扱うため、セキュリティ対策が万全なプラットフォームを選ぶことは絶対条件です。

スモールスタートでPDCAを回す

最初から完璧を目指すのではなく、まずは必要最低限の機能でスタートし、お客様の反応を見ながら改善を繰り返していく(PDCAサイクルを回す)ことが成功への近道です。

ECプラットフォームの最新トレンド

EC市場は常に進化しており、ECプラットフォームもその変化に対応すべく新しい技術や機能を取り入れています。今後のEC戦略を考える上で、知っておきたい最新トレンドをいくつかご紹介します。

ヘッドレスコマース: フロントエンド(顧客が見る画面)とバックエンド(EC機能)を分離するアーキテクチャ。UI/UXの自由度が格段に向上し、多様なチャネル(Webサイト、アプリ、スマートスピーカーなど)での販売体験を提供しやすくなります。

AI(人工知能)の活用: パーソナライズされた商品レコメンド、AIチャットボットによる顧客対応の自動化・効率化、需要予測による在庫最適化など、AI技術の活用が進んでいます。

OMO (Online Merges with Offline): オンラインとオフライン(実店舗)の垣根をなくし、顧客データを統合してシームレスな購買体験を提供する戦略。ECプラットフォームも実店舗との連携機能を強化しています。

サブスクリプションモデルへの対応: 定期購入や月額制サービスなど、サブスクリプションビジネスに対応した機能を提供するプラットフォームが増えています。

ライブコマース機能: ライブ動画配信を通じてリアルタイムに商品を販売するライブコマース。視聴者と双方向のコミュニケーションを取りながら購買意欲を高める手法として注目され、プラットフォームへの機能搭載が進んでいます。

モバイルファーストの徹底: スマートフォン経由の購入が主流となる中、モバイルでの表示速度や操作性の最適化はますます重要になっています。

サステナビリティ(持続可能性)への配慮: 環境に配慮した商品や配送方法の選択肢提供など、サステナビリティを意識したEC運営が求められ、プラットフォーム側でも関連機能のサポートが期待されます。

越境EC機能の強化: 国内市場だけでなく、海外市場への販売を支援するための多言語・多通貨対応、海外配送、海外決済機能などが強化されています。

APIエコシステムの拡大: プラットフォームが提供するAPIを利用して、外部の様々なツールやサービス(CRM、MAツール、会計ソフトなど)と柔軟に連携し、ECサイトの機能を拡張・最適化する動きが活発です。

これらのトレンドを把握し、自社のビジネスにどのように取り入れられるかを検討することで、競争優位性を築くことができます。

ECプラットフォームの総括

ECプラットフォームは、今や個人から大企業まで、規模を問わずオンラインでビジネスを展開する上で不可欠なツールとなっています。その種類は多岐にわたり、それぞれに特徴や強みがあります。

自社の目的、事業規模、予算、そして将来の展望をしっかりと見据え、この記事でご紹介した「選び方のポイント」や「失敗しないためのポイント」を参考に、最適なECプラットフォームを選び出すことが、ECビジネス成功の鍵を握ります。

ECサイトは作って終わりではありません。開店後も、集客施策、顧客対応、商品改善、サイト分析と改善を継続的に行うことが重要です。信頼できるECプラットフォームをパートナーとして選び、変化の早いEC市場で成長を続けていきましょう。

この記事が、あなたのECプラットフォーム選び、そしてECビジネスの成功の一助となれば幸いです。まずは気になるプラットフォームの資料請求や無料トライアルから始めてみてはいかがでしょうか。

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