Direct Offersとは?Google AIモードに広告オファーを出す新機能と広告主の準備【2026年最新】
Direct Offers(ダイレクトオファー)とは、Google検索やAIモードで商品を比較検討している買い物客に、割引や特典をその場で提示できるGoogleの広告機能です。仕組み、2026年の機能拡張、従来のショッピング広告との違い、日本の広告主が今やるべき準備を解説します。
AIモードには広告が出せるのか。広告運用の現場で増えているこの質問に、Googleが用意した答えの1つがDirect Offersです。Direct Offers(ダイレクトオファー)とは、Google検索やAIモードで商品を比較検討している買い物客に、割引や特典などのオファーをその場で提示できるGoogleの広告機能です。2026年1月のパイロット開始からChewy・Gap・L'Oréalが先行導入し、5月には機能拡張が発表されました。本記事では仕組み、従来の広告との違い、日本の広告主が今やるべき準備を解説します。
Direct Offersとは何か?
Direct Offers(ダイレクトオファー)とは、Google検索やAIモードで商品を比較検討している買い物客に、割引や特典などのオファーをその場で提示できるGoogleの広告機能です。AIモードの回答画面や商品比較の場面に「スポンサー」表記つきで表示され、買い物客はその場でオファーを確認できます。
Direct Offersはいつ始まったのか?
パイロットの開始は2026年1月です。Googleは、ペット用品のChewy、アパレルのGap、化粧品のL'Oréalといったブランドが先行導入し、「買い物客が複数の選択肢を比較検討しているまさにその瞬間に、非常に関連性の高い情報を届け、確実に成果を上げています」と説明しています。発表から半年で機能拡張が続いており、Googleの広告製品の中でも動きの速い領域です。
Direct Offersはどこに表示されるのか?
当初の表示場所は商品情報の詳細画面が中心でした。2026年5月のGoogle Marketing Liveでの発表により、AIモードの回答画面の中へ掲載面が広がっています。Googleはこの拡張を「買い物客が比較検討を行うAIモードの回答画面にごく自然に溶け込み、今まさに求めている特典として瞬時に発見されるようになります」と説明しています。広告であることは、従来どおり「スポンサー」の表記で明示されます。
参照元:Direct Offers(Google公式発表ページ)
参照元:AI検索時代における次世代の広告戦略(Google Japan公式ブログ・2026年5月21日)
AIモードで広告はどう変わる? Direct Offersが登場した背景
比較検討がAIモードの回答画面の中で進むようになり、広告の置き場所も、検索結果の枠から回答の文脈の中へ移りつつあります。Direct Offersはこの変化を象徴する機能です。
Googleの発表によると、75%の人がGoogle検索のAIモードを使うことで、より速く、より確信を持って選択や判断ができたと回答しています。商品を比べ、絞り込み、決めるという購買の中心部分がAIとの対話の中で完結し始めているということです。買い物客の意思決定がそこで起きている以上、広告主のメッセージも同じ場所に届く必要があります。従来の検索広告やショッピング広告は検索結果ページを前提に設計されてきたため、回答画面の中で進む比較検討には接点を持ちにくいのが実情でした。
参照元:AI検索時代における次世代の広告戦略(Google Japan公式ブログ・2026年5月21日)
では、広告主側から見ると何ができる機能なのでしょうか。
Direct Offersで何ができるのか? 2026年の機能拡張
基本機能は、比較検討中の買い物客への割引・特典の提示です。2026年5月の発表で、オファーの自動バンドル生成、広告内での決済完結、旅行分野への拡張が加わりました。
注目したいのはPromotion bundlingの仕組みです。広告主がGoogle広告にアップロードするのは割引・無料プレゼント・店舗クーポンといった個々のプロモーションで、検索ごとにどう組み合わせて提示するかはGeminiが担います。つまり、登録済みのプロモーションがバンドルの原料になります。手持ちの原料が少ない広告主は、この仕組みの恩恵を受けにくくなります。
Native checkoutは、共通規格UCPを導入している事業者向けの機能です。オファーを見た買い物客が、ページを移動せずにその場で購入を確定できます。UCPの仕組みは「UCP(ユニバーサルコマースプロトコル)とは」の記事で解説しています。
Direct Offersの予算や値引き幅はコントロールできるのか?
コントロールできます。対象商品と許容ライン(ガードレール)を広告主が設定し、Geminiはその範囲内でオファーを組み立てる仕組みです。AIに値引きの主導権を丸ごと渡す設計にはなっていません。どこまで細かく制御できるかは提供開始後の管理画面仕様によるため、確定情報はGoogle公式の発表で確認してください。
参照元:Direct Offers(Google公式発表ページ)
参照元:AI検索時代における次世代の広告戦略(Google Japan公式ブログ・2026年5月21日)
Direct Offersは従来のショッピング広告やクーポン施策と何が違うのか?
最大の違いはタイミングです。従来のショッピング広告が「探し始め」の検索結果に表示されるのに対し、Direct Offersは「買う直前」の比較検討の場面に表示されます。
クーポン施策との関係も整理しておきます。従来のクーポンは、広告主が対象者を決めて配る仕組みでした。Direct Offersでは、広告主が用意したオファーの中から、検索の文脈に合うものをGeminiが選んで提示します。クーポンを誰に配るかという設計から、AIに選ばれるオファーをどう用意するかという設計へ、運用者の仕事は一段上流に移ります。
Direct Offersのほかに、AIモードへ出せる広告はあるのか?
Direct Offersを含めて4種類あります。Googleが2026年5月のGoogle Marketing Liveで発表したAI検索向け広告のうち、Direct Offersは購買の最終局面を担います。
このほか、検索結果側でもAI搭載ショッピング広告(Geminiが商品選定の理由をその場で説明)が始まっています。探索から購入までのどの場面にもAIを介した広告接点が用意される、というのが2026年のGoogle広告の全体像です。Business Agent for Leadsについては、別記事で詳しく解説する予定です。
参照元:AI検索時代における次世代の広告戦略(Google Japan公式ブログ・2026年5月21日)
Direct Offersに向けて、日本の広告主は今、何を準備すべきか?
準備は2つです。プロモーションを資産として整理することと、P-MAX・AI Maxの運用基盤を固めることです。Direct Offersが評価するのはオファーの中身であり、この2つがそのまま掲載機会の土台になります。
準備①: プロモーションを資産化する
割引・無料プレゼント・クーポンといったプロモーションを、その場限りの販促で終わらせず、商品と紐づくデータとしてGoogle広告とMerchant Centerに登録し続ける運用に切り替えます。Promotion bundlingは登録済みのプロモーションをもとにバンドルを自動生成するため、登録データの量と質が掲載機会を左右します。過去のセール情報が担当者の頭の中やスプレッドシートにだけ残っている状態は、この仕組みの前では機会損失になります。
準備②: P-MAX・AI Maxの運用基盤を固める
Googleは公式ブログで、これらの新フォーマットを最大限に活かすための土台として、検索キャンペーン向けAI Max・ショッピングキャンペーン向けAI Max・P-MAXの活用を明示しています。Direct Offersは独立した出稿メニューというより、AIを軸にした運用基盤の上に乗る機能です。P-MAXの運用改善やAI Maxの設定は、日本にいながら今日から取り組めます。具体的な方法は「P-MAXの成果改善」「Google広告AI Maxとは」の記事で解説しています。
Direct Offersの日本上陸を待つ間にできること
日本での提供時期は2026年7月時点で未定です。動向はGoogle公式の発表ページとGoogle Japan公式ブログで確認できます。
よくある質問(FAQ)
Q1. Direct Offersとは何ですか?
Direct Offers(ダイレクトオファー)とは、Google検索やAIモードで商品を比較検討している買い物客に、割引や特典などのオファーをその場で提示できるGoogleの広告機能です。2026年1月にパイロットが始まり、Chewy・Gap・L'Oréalなどが先行導入しています。
Q2. Direct Offersは日本ではいつから使えますか?
2026年7月時点で、日本での提供時期は発表されていません。Google Japan公式ブログも「本発表は米国向けであり、日本国内における導入時期および展開詳細は現時点では未定」と明記しています。最新の状況はGoogle公式の発表ページで確認してください。
Q3. 費用や課金の仕組みはどうなっていますか?
2026年7月時点で、課金方式の詳細は公表されていません。Google広告のキャンペーン設定内でプロモーションを登録して利用する仕組みのため、既存のGoogle広告の運用体系に沿った形になるとみられますが、確定情報は正式発表をお待ちください。判明し次第、本記事を更新します。
Q4. どんな業種で使えますか?
先行導入したのはペット用品のChewy、アパレルのGap、化粧品のL'Oréalで、小売・ECが中心です。2026年5月の発表で、Booking.com・Expediaなど旅行業界のパートナーへ拡大する計画も示されました。ホテルの特別レート提示など、旅行の計画段階への組み込みが想定されています。
Q5. Merchant Centerのセール表示(プロモーション)とは何が違いますか?
Merchant Centerのプロモーション機能は、ショッピング広告や無料リスティングにセール情報を付加する仕組みです。Direct Offersはその先にあり、AIモードでの比較検討の文脈に合わせて、Geminiがオファーを選定・組み合わせて提示します。登録したプロモーションデータが土台になる点は共通で、既存のプロモーション運用がそのまま準備になります。
Q6. UCPやユニバーサルカートとはどういう関係ですか?
Direct OffersのNative checkout(広告内での決済完結)は、共通規格UCPを導入している事業者向けの機能です。UCPはAIエージェント経由の商品購入を支える規格で、Googleのユニバーサルカートの基盤でもあります。広告・カート・決済がUCPの上でつながっていく構図です。詳しくはUCP解説記事をご覧ください。
Q7. 値引き競争に巻き込まれませんか?
広告主が対象商品と許容ライン(ガードレール)を設定し、Geminiはその範囲内でオファーを組み立てる設計です。また、提示できる特典は割引のほかに無料プレゼント・店舗クーポン・商品バンドルなどがあり、価格以外の価値で選ばれる余地が用意されています。値引き幅の主導権は広告主側に残ります。
Q8. 割引以外に、どんな特典を出せますか?
Google広告にアップロードできるプロモーションとして、割引・無料プレゼント・店舗で使えるクーポンが公式に例示されています。さらにPromotion bundlingでは、関連性の高い複数商品を組み合わせたバンドル型のオファーをGeminiが自動生成します。ロイヤリティ特典を含む多様なオファーへの拡張も発表されています。
まとめ: オファーを資産に変えた広告主から、AIモードの棚に並ぶ
Direct Offers(ダイレクトオファー)とは、Google検索やAIモードで商品を比較検討している買い物客に、割引や特典などのオファーをその場で提示できるGoogleの広告機能です。2026年1月のパイロット開始から、バンドル自動生成・広告内決済・旅行分野への拡張へと進化を続けています。
日本での提供は未定ですが、Direct Offersが評価するのはオファーの中身です。今できる準備は、プロモーションを資産として整理することと、P-MAX・AI Maxの運用基盤を固めることの2つです。手始めに、直近1年で実施したプロモーションを一覧にしてみてください。バンドルの原料がどれだけあるか、そこから見えてきます。
出典
- Google「Direct Offers」公式発表ページ(参照日: 2026-07-16)
- Google Japan公式ブログ「AI検索時代における次世代の広告戦略」(2026年5月21日)(参照日: 2026-07-16)
- Google Japan公式ブログ「Google Marketing Live 2026」(参照日: 2026-07-16)
- Google公式ブログ「AI Max」関連発表(参照日: 2026-07-16)




